栗原の1号物件はとにかく残置物の量がすごい。前所有者が現状引き取りを小躍りしたレベルだ。前回初訪問で呆然と立ち尽くした私に、先輩大家たちはリーマン大家は時間がないから自分でやろうとせずに業者を使った方が良いよとアドバイスしてくれた。一方一部過激な先輩大家はジモティー民の活用を仰っていた。なんでも経験したがり屋の私は、大勢を占めるまともな意見を振り切り残置物と対峙してみることにした。幸い時期がGW。寛大な奥様が帰省しないで良いと了承。このGWで目途がつかなかったら業者使おう。そういう決意でまずはジモティー民に残置物の山をアップした。
しばらく別の用事に没頭していて、スマホもサイレントモード。のんきにスマホを手に取ると異常なメール数!こ、これがジモティー民の威力か!餌に群がるアリ、ピラニアのごとく信じがたい量の連絡が。これを一つひとつ丁寧に返信してくのつらいなぁ、と思いつつ。頑張って連絡、日程調整。これだけ反応があれば残置物もいくらか捌けるのではと期待が高まる。ゴールデンウイークはまだまだある。出だしいいぞ!とアポどりに精を出す。まず最初の「おや?」はこのメールのやりとり。単なる日程調整なのに会話が成立しないのだ。大丈夫か?この人、と思うくらい日本語が通じない。すげえなジモティー民!ようやくアポが取れた人たちもすごかった。ドタキャンの嵐w。こいつ小学生かと思うくらいの理由でドタキャンする。身内の不幸がどうとか。そりゃホントにそうなら大変失礼なこと言ってると思いますが、けっこうレアなケースを理由にする人多い。そんな急に前日とか当日とかにあるかいなと。そしてもちろん理由もなく来ない人も。なんとなく彼らの民族性が理解できてきた。ドタキャン見込みを同じ日、同じ頃合いの時間帯に集約してアポをとる。相手に期待してはいけないのだ。しかし、本当に来てくれた皆さんは会うとめっちゃいい人が多かった。初日、卓球台とストーブを引き取りに来た方。無料で譲ると言っていたのに、悪いからと言って卓球台に1万円、ストーブに2千円を払ってくらた。神様だ!業務用のでっかいミシンを引き取ってくれたお兄さんも丁寧に分解して3千円くれた。電気工事士のお兄さんはラック引き取り時に千円くれて、その後LINE交換して電気の相談にも乗ってくれた。牛舎経営のお兄さんは牛を運ぶでっかいトラックでやってきて、めっちゃ長時間物色してくれた。売れそうなブランデーあるとこれ売ると高いと思いますよ、とか助言もくれたし、処分に困っていた切ったねえ油まみれのコンロを、「これ処分困るでしょ。おれんとこ山んなかだからなに燃やしても大丈夫だから。適当にゴミ系引き取ってあげるよ。」などと言ってくれた。実に様々なものを積載してドナドナのごとくたち去っていった。ありがいこと極まれり。なんか楽しくなってきたぞ!残置物に本当にいろんな方が来訪してくれた。テーブル、食器、鉄くずだけ選んで持ってく人、栄養ドリンクくれたり、ラーメンくれたり、ホントひとそれぞれ。これだけ色々な出会いがあったが、一番衝撃的なジモティー民がいた。彼らは僕の心を揺さぶった。次回、あの感動を忘れないためにもぜひ記しておきたい!
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